上杉隆への質問、福島原発のこと【東京スピーカーズコーナー・街頭演説】

毎日行われている上杉隆氏の街頭演説では、しばしば、「スピーカーズコーナー」という時間が設けられる。渋谷駅前のスピーカーズコーナーでは、福島原発に対する質問が出て、上杉氏が回答した。

オリンピックの費用を原発収束へ？

質問者「東京オリンピックを中止、返上し、それに使う時間や予算を福島原発の収束に使ってもらいたいが、どうか。

上杉「基本的に福島に予算を乗せるというのは賛成。ただ東京都の予算は東京都で使うのが筋。

総務大臣の増田さんがやった「地方法人特別税の再分配」で、東京都の地方法人特別税は、毎年3200億円を国に取られていた。今までで1兆2800億円もあった。福島原発の収束に使うのであれば、それを充てればよかった。

ただ、国会議員に立候補したのだったらこれを言うが、今回のこのマニフェストは東京都知事としてのものなので、東京都民第一。都知事の立場からすると、東京都の予算は私たちのお金なので、残念ながら福島の収束費は、福島県知事と国が払ってくださいと言わざるを得ない。

福島原発事故について

続けて、上杉隆は福島原発事故の話を始めた。

–こう言いながらも、福島原発事故のとき、翌日の3月12日に最初に「メルトダウンの可能性がある」とラジオやテレビ、ツイッターで言って、世界中に広めたのは私です。猛烈な叩かれ方をした。番組も降ろされました。

あのとき、メルトダウンのことを言わなければ、全テレビ局のレギュラーは全部残っていたでしょう。今ごろこの暑い駅前でなく、NHKかどこかの涼しいスタジオの中でしゃべっていたでしょう。

政府が事故後わずか9ヶ月で原発事故の収束宣言を出したが、全然収束していない。今なおこの時点でも、福島の4つの炉では7000人の人が毎日働いている。とんでもない人数です。何が収束だ！？という気持ちは、誰より強い。

この5年間、嘘つきと叩かれてきたが、今年2月、事故から5年経って、東京電力がメルトダウンを認め、あのときの発表は嘘だったと謝罪した。だから、東京電力は間違いを認め謝ったから、もういいでしょう。

問題なのは、一緒に間違えた共犯者であるテレビや新聞だ。テレビのコメンテイターや今りっぱなことをのたまっているキャスターたち。彼らが何を言ったか。

池上彰さんはあのときこう言った。「放射能は笑っていれば飛んでいく。プルトニウムは重いから紙一枚で避けられる。メルトダウンなんてありえない」
あのときにジャーナリストの魂を捨てて嘘をついた人だけが、今残ってメディアに出ている。あの時本当のことを言ったジャーナリストは、誰一人残っていない。週刊朝日の元編集長、山口一臣さんも、もう一切出ることができない。消えていった人々は多くの人がみんな忘れている。

テレビや新聞がこのような独裁をやっている。また、私がこういうことを言っているから、メディアは私を出させたくない。

チェルノブイリ事故の30km圏内、ウクライナやベラルーシの立ち入り禁止地域の線量は0.232マイクロシーベルト/時。それより高い地域に日本はガンガン入っている。何故、ロシアより線量の高い区域に子供たちが生活しているのか。

当時、小児甲状腺がんは絶対出ないと言っていたが、現在100人を超える子供たちが実際に、小児甲状腺がんになり手術を受けている。喉に傷跡をを残し、たくさんの薬を飲んで生きていくことになった。

メディアの言っていることはすべて嘘だった。