【ハモグリバエ】大根の葉や青菜に白い筋が!正体は害虫【絵描き虫】

公開日: : 最終更新日:2014/12/28 雑学

CIMG6732

小松菜を洗っていたら、1枚の葉にウネウネと曲がりくねった白い筋が。

芯の近くにうっすら、細長い影も見える。
こいつは野菜などに寄生する害虫、「ハモグリバエ」の幼虫である。

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ハモグリバエとは

ハモグリバエ(葉潜り蝿)は、ハエ目ハモグリバエ科の昆虫の総称だ。
世界中に生息し、種類も非常に多い。

ハモグリバエの成虫は、植物の葉の内部に卵を産みつける。
生まれた幼虫は、その名のとおり葉にもぐったまま、葉の内側を食べ進み成長する。

食べ痕で白く不規則な線を描くため、
絵描き虫(エカキムシ)や、字書き虫とも呼ばれる。

種類と生態

日本で多く見られるハモグリバエの中から、7種類を紹介しよう。

ナスハモグリバエ

nasuhamoguribae
画像引用元:進化する昆虫図鑑

Liriomyza属
ナス科やウリ科の植物を中心に発生する。
幼虫は黄褐色、成虫の体は黒と黄色。
地中や地表面で蛹になる。葉の上で蛹になることもある。

加害植物

  • トマト
  • ナス
  • キュウリ
  • メロン
  • ハクサイ
  • ダイコン

など。

マメハモグリバエ

mamehamoguribae
画像引用元:こうち農業ネット

Liriomyza属
日本では1990年に始めて発見された、外来種である。
マメ科を中心としていろいろな植物を食害する。
地中や地表面で蛹になる。

加害植物

  • トマト
  • ピーマン
  • 春菊
  • ホウレンソウ
  • 小松菜
  • 大豆
  • インゲン
  • エンドウ

トマトハモグリバエ

tomatohamoguribae
画像引用元:こうち農業ネット

Liriomyza属
日本では1999年に始めて発見された、外来種である。
トマトなどのナス科全般の植物、ウリ科植物によく発生する。
葉から出て地中や地表面で蛹になる。葉の上で蛹になるものもある。

加害植物

  • キュウリ
  • トマト
  • ピーマン
  • ナス
  • カボチャ
  • メロン
  • インゲン
  • 春菊
  • キャベツ
  • ハクサイ

アシグロハモグリバエ

Liriomyza属
日本では2001年に始めて発見された、外来種である。
葉から出て地中や地表面で蛹になる。
ウリ科植物によく発生する。

加害植物

  • キュウリ
  • マクワウリ
  • カボチャ
  • セロリ
  • テンサイ

ナモグリバエ

Chromatomyia属
エンドウなど、マメ科の植物で多く発生する。

幼虫は体長約2mmで黒色。
葉の中で蛹になる。蛹は淡褐色。
成虫は濃い灰色。

春に多く発生する。

加害植物

  • エンドウ
  • ソラマメ
  • インゲン
  • ダイコン
  • カブ
  • ハクサイ
  • キャベツ
  • 春菊
  • レタス
  • トマト

ネギハモグリバエ

Liriomyza属
ネギ、にらなど、ネギ属の植物に発生する。
葉に白い点が並んでいたら、ネギハモグリバエの産卵の痕だ。
葉から出て、地中や地表面で蛹になる。

加害植物

  • ネギ
  • ニラ
  • 玉ねぎ
  • らっきょう

チャノハモグリバエ

chanohamoguribae2
画像引用元:街中のほんの小さな自然

ツバキ科、ニシキギ科の植物の葉に付く。
幼虫は黒褐色。
葉の中で蛹になる。
蛹は淡褐色で、やや丸みがある。

加害植物

  • マサキ
  • マユミ
  • ツバキ

見分け方

ナスハモグリバエ、マメハモグリバエ、トマトハモグリバエ、アシグロハモグリバエ
の4種は、同じLiriomyza属であり、非常に姿形が似ている。
幼虫も成虫も、肉眼では識別できない。

これらと食害の対象が重なるのがナモグリバエだが、
ナモグリバエには、いくつか違った特徴があるので見てみよう。

ナスハモグリバエ
マメハモグリバエ
トマトハモグリバエ
アシグロハモグリバエ
ナモグリバエ
幼虫の色 黄褐色 灰褐色、黒
葉の食べ方 主に、葉の表面を食べる。 主に葉の裏を食べる。
糞痕 黒い線となって残る。 ところどころ点状に残る。
蛹になる場所 地中または地表、葉の表面 葉の中

成虫の見た目も違っているが、野菜に付くのは幼虫か蛹なので、割愛する。

ここでもう一度、私の出会ったあいつに注目する。

CIMG6736

これは小松菜の葉。

白く透けている食害痕の中に、線状に糞の痕がある。
葉の裏側からは、ほとんど食害痕が見えなかった。

本体は、蛹でなく幼虫のよう。(一応、取り出して確認)
細長くて全体が半透明の黄色、お腹の辺りに黒いものが見えた。

もちろん生きてはいない。

ということで、ナスハモグリバエ(他3種のどれか)と判断。

まとめ

私がはじめて出会ったハモグリバエは、
大根の葉の裏についてたやつらだ。

幼虫で黒かったから、彼らはナモグリバエだったようだ。
幼虫と蛹が大量についていたから
葉を一枚一枚チェックしてはちぎってと、ずいぶん苦労したものだ。

できれば、また出会いたくない彼らなのである。

記:スナ男
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